ヒアリングアクションを利用することで、ユーザーから必要な情報を収集できます。
ヒアリングしたい情報を予め聞き取り項目(=ヒアリング項目名)として設定しておくことで、 全てのヒアリングが完了するまでチャットボットがユーザーに対し質問を行い、全てのヒアリングが完了すると、次の会話に進みます。
取得した情報は、外部システム連携時に情報抽出のための条件や、登録内容として利用することができます。
例:レストランの座席予約にて、「日時」「お名前」「人数」をユーザーより収集し、メールで店舗に通知する。
例:会議室予約にて、「日時」「会議室名」「会議内容」をユーザーより収集し、会議室を予約する。
機能概要
『ユーザーへの質問文』(任意項目)
チャットボットが発言する質問文を設定できます。
- 『ユーザーへの質問文』を入力した場合
『ユーザーへの質問文』を入力した場合、設定されたヒアリング項目の一括聞き取りが可能となります。
一括聞き取りでは、設定された全ヒアリング項目に対応する内容を、ユーザーの返答から自動的に抽出し、取得することができます。- 設定例
- 「10月1日の13時に伺います。代表者は山田です。番号は、090-0000-0000です。」というユーザーが発言から、各項目に該当する値を自動的に抽出します。
ヒアリング項目名 タイプ ユーザー発言より抽出した値 システムで変換後、保持する値 来店日時 @datetime 10月1日の13時 2019-10-01 13:00 代表者名 @person 山田 山田 代表者電話番号 @phone_number 090-0000-0000 09000000000
以下項目ついては一括聞き取りが無効となり、個別にヒアリングを行います。
- タイプ「@text」
- タイプ「@number」
- タイプ「@alphanumeric-symbol」
- 同一タイプの項目が複数ある場合(例:@dateが2つ以上ある場合、@dateの一括聞き取りはすべて無効)
- 設定例
- 「10月1日に2名で伺います。代表者は山田です。番号は、090-0000-0000です。」というユーザーが発言から、各項目に該当する値を自動的に抽出します。
ヒアリング項目名 タイプ ユーザー発言より抽出した値 システムで変換後、保持する値 来店日時 @datetime 10月1日 2019-10-01 00:00 来店人数 @number 一括聞き取り非対応タイプの為、無視される 代表者名 @person 山田 山田 代表者電話番号 @phone_number 090-0000-0000 09000000000 - 「来店人数」は一括聞き取り非対応タイプの為、個別にヒアリングを行います。
- 設定例
- 『ユーザーへの質問文』を入力しない場合
『ユーザーへの質問文』を入力しない場合、一括聞き取りは無効となり、設定された項目ごとにヒアリングを行います。
この際、『項目ごとの質問文』(任意項目)にチャットボットが発言する質問文を設定できます。入力がない場合、「<項目名>を教えてください」というデフォルト文で発言します。
『ヒアリング項目名』
ユーザーからヒアリングする項目の名前を設定できます。
設定した項目名は、シナリオ内変数として利用でき、ヒアリングした内容を参照することが可能です。詳細については、【変数の利用方法について】をご覧ください。
『タイプ』
チャットボットが、ユーザーからヒアリングする項目のタイプ(データ型)を設定できます。
設定されたタイプと異なる形式の発言をユーザーが行った場合(タイプ[@date]の項目で、日付以外の情報が発言された場合など)、チャットボットは正しい情報ではないと判断し、再度ユーザーに聞き返します。
デフォルトで以下のタイプが用意されています。
また、業務で必要となる固有のタイプを『ユーザー固有表現』として登録しておくこともできます。
カテゴリ名 | タイプ名 | 説明 | 例(2019年10月1日にチャットを行った場合) | ||
---|---|---|---|---|---|
ユーザー発言 | ヒアリング結果 | 備考 | |||
テキスト全体 | @text | ユーザー発言内容すべてをそのまま取得します | 症状としては、喉が痛いです | 症状としては、喉が痛いです | - |
電源が入らない | 電源が入らない | ||||
英数記号 | @number | ユーザー発言内容の中から数値を取得します | 人数は10名です | 10 | - |
@alphanumeric-symbol | ユーザー発言内容の中から英数記号を取得します | 型番T-ES12345のプリンタ | T-ES12345 | - | |
社員番号ID09873です | ID09873 | ||||
時間表現 | @date | ユーザー発言内容の中から日付を取得します | 10/5です | 2019-10-05 | チャット時の年月日から起算し、日付を取得します |
10月5日です | 2019-10-05 | ||||
明日です | 2019-10-02 | ||||
来週の月曜日です | 2019-10-07 | ||||
@time | ユーザー発言内容の中から時間を取得します | 13:00です | 13:00 | - | |
午後1時です | 13:00 | ||||
11時半です | 11:30 | ||||
@datetime | ユーザー発言内容の中から日時(日付と時間)を取得します | 13:00 | 2019-10-01 13:00 | 日付が省略された場合は、チャット実施当日の日付を取得します | |
明日の午後1時 | 2019-10-02 13:00 | チャット時の年月日から起算し、日付を取得します | |||
来週の午前11時 | 2019-10-08 11:00 | ||||
@datetime_period | ユーザー発言内容の中から日時期間を取得します 詳細については、【ユーザーの発言内容から日時期間を取得する】をご覧ください |
明日の午前中の予定を教えて | 2019-10-02 00:00~2019-10-02 11:59 | 指定日付の0:00~11:59までを期間として抽出します | |
来週空いている会議室を探して | 2019-10-07 00:00~2019-10-11 11:59 | チャット時の年月日から起算し、来週の月曜~週末の日曜までを期間として抽出します | |||
連絡先表現 | @phone_number | ユーザー発言内容の中から電話番号を取得します | 連絡先は、090-0000-1111です | 09000001111 | - |
ユーザー発言内容の中からメールアドレスを取得します | メールアドレスは、XXXX@example.comです | XXXX@example.com | - | ||
固有名詞 | @location | ユーザー発言内容の中から場所(住所)を取得します | 東京都中央区です | 東京都中央区 | - |
東京スカイツリーになります | 東京 | ||||
@person | ユーザー発言内容の中から人名を取得します | 山田太郎です | 山田太郎 | - | |
ファイル | @image | ユーザー発言内容の中から画像URLを取得します httpsで始まるjpegまたはpng画像URLのみ対象です |
https://www.example.com/img/01.png | 取得した画像URLより画像を表示 | - |
ユーザー固有表現(辞書) | - | ユーザー発言内容の中から、『ユーザー辞書』タイプで設定した内容を取得します 詳細については、【ユーザー辞書を作成する】をご覧ください |
企本です | 企画本部 | 設定例 代表語:企画本部 類義語:企画本部、企画本、企本 |
ユーザー固有表現(正規表現) | - | ユーザー発言内容の中から、『正規表現』タイプで設定したパターンの内容を取得します 詳細については、【ユーザー辞書を作成する】をご覧ください |
〒123-4567です | 123-4567 | 設定例 〒(\d{3}-\d{4}) |
『任意』
該当項目の発言を受け取れない状態であっても、会話を先に進めます。
この際、発言を受け取らなかった場合の『デフォルト値』を設定することができます。
詳細については、【ヒアリングアクションに任意項目を設定する】をご覧ください。
また、以下項目ついては任意項目を指定できません。
- タイプ「@text」
- タイプ「@number」
- タイプ「@alphanumeric-symbol」
- 同一タイプの項目が複数ある場合
『ヒアリング結果のユーザー確認タイミング』
ヒアリング後に、聞き取った内容の確認(復唱)を、どのタイミングで行うかを設定することができます。
項目名 | 説明 |
---|---|
確認をしない | ヒアリング後に、内容の確認を行いません。 |
各項目ごとに確認 | 各項目のヒアリング後に、都度内容の確認を行います。 |
全項目をまとめて確認 | 全ての項目のヒアリング後に、まとめて内容の確認を行います。 |
『既に知っている項目は省略する』
有効の場合、初回にユーザーから情報を取得し値が保持された項目は、2回目以降質問が省略されます。
「名前」、「電話番号」、「性別」など変わる頻度が少ない項目に対して有効です。
手順
- チャットボットの『シナリオ一覧』タブから、ヒアリングアクションを設定したいシナリオを選択してください。
- 『シナリオの流れ』エリアから「ヒアリング」アクションを選択し、”アクションを追加“ボタンをクリックしてください。
- 一括聞き取りを行いたい場合は、『ユーザーへの質問文』を入力してください。
- ユーザーから収集したい情報の『ヒアリング項目名』、『タイプ』を入力してください。
必要に応じて『項目ごとの質問文』、『任意』を設定してください。 - 必要に応じて『ヒアリング結果のユーザー確認タイミング』、『既に知っている項目は省略する』を設定してください。
- 保存後、『シミュレーター』機能で、動作を確認してください。