DialogPlayでは、作成したチャットボットをMicrosoft Teamsへ公開することができます。
Microsoft Teamsにチャットボットを公開する方法は、以下の3通りがあります。
①アプリケーションIDを関係者と共有し公開
チャットボットごとに発行されるアプリケーションIDを関係者と共有し、アプリケーションIDを知っているユーザー間のみでチャットボットを利用できます。
- チャットボットの動作検証時や、限られたユーザー間でのみ共有する場合は、こちらの方法で公開してください。
- 組織外のユーザーと共有する場合は、こちらの方法で共有することが可能です。
※ アプリケーションIDを知っているユーザーであれば、組織外のユーザーであっても共有される為、アプリケーションIDが関係者外と共有しないようご注意ください。
②テナントアプリカタログ経由で公開
Microsoft Teams のテナントアプリカタログに管理者がチャットボットをアップロードして登録することで、組織内のユーザーはテナントアプリカタログから該当するチャットボットをインストールして利用できるようになります。
- 組織内の幅広いユーザーと共有する場合は、こちらの方法で公開してください。
- テナントアプリカタログで公開する場合、「チーム」にインストールして複数人で利用する方法と、「チャット」にインストールして個人で利用する方法の2通りがあります。
③Officeストア経由で公開
Officeストアに管理者が、チャットボットを申請・登録することで、不特定多数の全ユーザーがチャットボットを利用できるようになります。
こちらの方法は、Microsoft社による審査が必要となります。本記事での説明は割愛させていただきます。
本記事では、DialogPlayをMicrosoft Teams上で公開するための事前準備、①②の方法での公開手順について説明します。
※ 本作業を行う場合は、予め〔 Microsoft 365 〕のアカウントが必要になります。
事前準備
1.Microsoft Teams管理センターの設定
①アプリ公開作業担当者用ポリシー作成
②チャットボット利用者用ポリシー作成
③カスタムポリシー適用
2.Microsoft Teamsの設定(チームを設定した場合に実施)
公開手順
1.DialogPlayでのアプリケーション公開
2.Microsoft Teamsへの公開
①アプリケーションIDを関係者と共有し公開
②テナントアプリカタログ経由で公開
利用手順
事前準備
Microsoft Teams上でチャットボットを登録・利用できるようにするため、各種環境設定を行います。
本手順はMicrosoft Teams管理者権限を持つアカウントで作業してください。
Microsoft Teams管理センターの設定
アプリ公開作業担当者用ポリシー作成
※ アプリ公開作業担当者は役割に「全体管理者」、「Teamsサービス管理者」のどちらか、もしくは両方が割り当てられている必要があります。
予め〔 Microsoft 365 管理センター 〕にて、役割をご確認ください。
- 〔 Microsoft Teams 管理センター 〕へアクセスし、管理者権限のアカウントでサインイン後、左メニューの『Teamsのアプリ』より”アプリを管理”をクリックしてください。
- ”組織全体のアプリ設定”ボタンをクリックしてください。
- 『サードパーティ製アプリを許可する』、『カスタムアプリとの相互作用を許可する』をオンに設定後、"保存"ボタンをクリックしてください。
※ 本手順に必要な項目のみ設定しています。必要に応じて他項目も設定を行ってください。 - 左メニューの『Teamsのアプリ』より”アクセス許可ポリシー”をクリックし、"+ 追加"をクリックしてください。
- 以下の例を参考に各項目を設定後、"保存"ボタンをクリックしてください。
※ 本手順に必要な項目のみ設定しています。必要に応じて他項目も設定を行ってください。
No 項目名 説明 1 ポリシー名 ポリシーの名前 2 サードパーティ製アプリ 必要に応じてどちらかを設定
①すべてのアプリを許可
②特定のアプリを許可し、他のすべてのアプリをブロックする
(公開設定時に必要となるため、この項目で設定する場合、App Studioを許可アプリとして追加してください)3 カスタムアプリ すべてのアプリを許可 - 左メニューの『Teamsのアプリ』より”セットアップポリシー”をクリックし、"+ 追加"をクリックしてください。
- 『ポリシー名』を入力し、『カスタムアプリをアップロード』をオンに設定後、"保存"ボタンをクリックしてください。
チャットボット利用者用ポリシー作成
- 左メニューの『Teamsのアプリ』より”アクセス許可ポリシー”をクリックします。
新規にチャットボット利用者用ポリシーを作成する場合は、"+ 追加"をクリックしてください。
既定で全員に適用されているグローバルポリシーを変更する場合は、"グローバル(組織全体の規定値)"をクリックしてください。 - 以下の例を参考に各項目を設定後、"保存"ボタンをクリックしてください。
※ 本手順に必要な項目のみ設定しています。必要に応じて他項目も設定を行ってください。
No 項目名 説明 1 ポリシー名 ポリシーの名前 2 カスタムアプリ 必要に応じてどちらかを設定
①全てのアプリを許可
②特定のアプリを許可し、他のすべてのアプリをブロックする
(この項目で設定する場合、アップロード後のチャットボットを許可アプリとして追加してください)
カスタムポリシー適用
- 【アプリ公開作業担当者用ポリシー作成】、【チャットボット利用者用ポリシー作成】で作成したカスタムポリシーをユーザーに適用するため、左メニューの"ユーザー"をクリックし、適用したいユーザー名をクリックしてください。
- ”ポリシー”をクリックしてください。
- 割り当て済みポリシー一覧が展開しますので、"編集"をクリックしてください。
- 『アプリのアクセス許可ポリシー』、『アプリのセットアップポリシー』に該当するカスタムポリシーを設定後、"適用"ボタンをクリックしてください。
※ 設定したポリシーが反映されるまでに、最大24時間を要する場合があります。
Microsoft Teamsの設定
本手順は、チャットボットを【②テナントアプリカタログ経由で公開】し、「チーム」にインストールして複数人で利用する場合に必要となる設定です。
それ以外の場合には設定不要です。
Microsoft Teamsで作成したチームに、チャットボットをインストール許可するための設定を行います。
- 〔 Microsoft Teams 〕へMicrosoft Teams管理者でサインイン後、左メニューの『チーム』をクリックしてください。
チーム名横の””をクリックし、”チームを管理”をクリックしてください。
- 『設定』タブの”メンバーアクセス許可”をクリックしてください。
- 以下の例を参考に該当するチームの各項目を設定してください。
※ 本手順に必要な項目のみ設定しています。必要に応じて他項目も設定を行ってください。
No 項目名 アプリ公開作業担当チーム チャットボット利用チーム 1 メンバーにアプリの追加と削除を許可する チェックを入れる チェックを入れる 2 メンバーにカスタムアプリのアップロードを許可する チェックを入れる 任意
公開手順
チャットボットをMicrosoft Teams上へ登録するための設定を行います。
本手順はアプリ公開作業担当者アカウントで作業してください。
DialogPlayでのアプリケーション公開
- 左メニューの『チャットボット公開』内の『新規公開』をクリックしてください。
- 各項目を入力後、"公開"ボタンをクリックしてください。
No 項目名 説明 1 アプリケーション名 任意のアプリケーション名を入力 2 公開先プラットフォーム 「Microsoft Teams」を選択 3 アイコン設定 任意のアイコンを設定(設定なしも可能) 4 公開するチャットボット 任意のチャットボットを選択 5 オペレーター機能 有効にすることで、チャット中にオペレーターを呼び出すことができます
詳細については 【オペレーター機能を有効にする】をご覧ください - 公開後、『アプリケーションID』が生成されますので”コピー“ボタンをクリックし、値を取得してください。
Microsoft Teamsへの公開 ①アプリケーションIDを関係者と共有し公開
- 〔 Microsoft Teams 〕へサインイン後、新しいチャット画面を開き、『メンバー』に【DialogPlayでのアプリケーション公開】で取得した「アプリケーションID」を入力し、チャットボットをメンバーに追加してください。
- 作成したチャットボットと実際に会話を行い、動作を確認してください。
Microsoft Teamsへの公開 ②テナントアプリカタログ経由で公開
App StudioでManifestファイルの作成
- 〔 Microsoft Teams 〕へサインイン後、左メニューの”さらに追加されたアプリ”をクリックし、”App Studio“をクリックしてください。
予めApp Studioがインストールされている必要がありますので、未インストールの場合、以下手順でインストールを実施してください。
・App Studioインストール- 左メニューの”アプリ”をクリックし、検索ボックスに「App Studio」と入力してアプリを検索後、表示された”App Studio 開発者ツール”をクリックしてください。
- ”追加“ボタンをクリックしてください。
- 左メニューの”アプリ”をクリックし、検索ボックスに「App Studio」と入力してアプリを検索後、表示された”App Studio 開発者ツール”をクリックしてください。
- App Studio画面が開きますので、『Manifest editor』タブの”Create a new app“をクリックしてください。
- 左メニューの『①Details』内の”App details”をクリックし、各項目を入力してください。
設定項目詳細については、〔 Reference: Manifest schema for Microsoft Teams 〕をご覧ください。
No. 項目名 説明 1 Short name アプリの表示名(30文字以内) 2 Full name(任意項目) アプリの正式名称(100文字以内)
表示名が30文字を超える場合に使用される3 App ID 一意のアプリケーションID(UUID形式で入力)
“Generate“ボタンをクリックすることで自動生成可能4 Package Name 一意のパッケージ名 5 Version アプリのバージョン(メジャー.マイナー.パッチで表記) No. 項目名 説明 6 Short description スペースが限られている場合に使用される、アプリの簡単な説明 7 Full description アプリの詳細説明
情報タブでの説明文やアイコンにフォーカスを当てた場合に表示される8 Developer/Company Name 開発者名/会社名 9 Website 開発者ウェブサイトへのURL 10 MPN ID Microsoft Partner NetworkID(任意) No. 項目名 説明 11 Privacy statement プライバシーポリシーへのURL 12 Terms of use 利用規約へのURL 13 Full color 192px × 192pxのボットアイコン 14 Transparent outline 透過32px × 32pxのアウトラインアイコン 15 Accent color(任意項目) Transparent outlineで指定されたアイコンの背景に使用される色 - 左メニューの『②Capabilities』内の”Bots”をクリックし、”Set up“ボタンをクリックしてください。
- New botタブの『Name』にチャットボットの名前を入力してください。
- Existing botタブの各項目を設定後、"Save"ボタンをクリックしてください。
No. 項目名 説明 1 Connect to a different bot id チェックを入れる Bot id 【DialogPlayでのアプリケーション公開】で取得したアプリケーションIDを入力 2 Scope 用途に合わせてチェックを入れる Personal 1対1のチャットで利用 Team チームチャットで利用 Group Chat グループチャットで利用 - 左メニューの『③Finish』内の”Test and distribute”をクリックし、”Download“ボタンをクリックしてください。
作成したManifestファイルがZip形式でダウンロードされます。
テナントアプリカタログへの登録
App Studioで作成したManifestファイルのアップロードを行い、テナントアプリカタログに登録します。
- 〔 Microsoft Teams 〕へアプリ公開作業担当者アカウントでサインイン後、左メニューの”アプリ”をクリックし、”カスタムアプリをアップロード“から"<テナント名>のアップロード"をクリックしてください。
- 「開く」ダイアログが表示されますので、App Studioで作成したzipファイルを指定し、”開く“をクリックしてください。
- しばらくするとアップロードが完了し、テナントにアプリが登録されます。
利用手順
Microsoft Teams上に登録したチャットボットを利用するための設定を行います。
本手順はアプリ公開作業担当者アカウントまたはチャットボット利用者アカウントで作業してください。
チャットボットのインストール
- 〔 Microsoft Teams 〕へサインイン後、”アプリ”をクリックし、"<テナント名>向けに構築"をクリックしてください。
その後、画面に表示されるアプリの中から、インストールしたいボットを選択してください。 - "追加"ボタンをクリックすると、個人アプリとしてチャットボットを利用できます。
””ボタンをクリックし、"チームに追加"をクリックすることで、チームメンバーとしてチャットボットを追加できます。
- 作成したチャットボットと実際に会話を行い、動作を確認してください。